永遠の都、ローマへ(2019/08/17)
目次
ローマへ
仕事でミラノへ来る機会は何度かありました。仕事を終えたあと折角の機会なので休暇を頂いてローマに出かけることにしました。永遠の都と言われているローマには以前から是非とも行ってみたいと思っていた街の一つでした。
英国の調査会社ユーロモニター社によれば、2018年推計値で外国人訪問者が多い世界都市ランキングでローマは970マン人で東京の989万人に次いで15位でした。安定して2%近い伸びを示しています。
ローマへのアクセス
ミラノ中央駅からローマ、テルミノ駅へはイタリア高速列車「フレッチャロッサ(赤い矢)」で2時間55分で着きます。筆者は春に出かけましたが途中の美しい車窓の風景を眺めているうちに到着しました。
もちろんミラノのベルガモ・オリオ・セリオ空港からローマのフィウミチーノ空港間には国内線の便もあります。およそ1時間15分のフライトです。
ミラノのホテルから空港までとローマの空港からダウンタウンまでの時間などを考えればトータルの時間はあまり差がないことが多いように思います。
ローマ市内の観光
ローマには古代ローマ時代から遺された歴史的建造物などが数多くあります。イタリアには世界遺産が45個所、自然遺産が4か所で世界で一番多いです(2013年現在)。またその内ローマにはバチカンを含めて8か所あるようです。
見たい観光地は多いわけですが、多くの観光スポットを限られた時間で効率よく見るためのはやはりツアーに参加するのが一番良いように思います。日本語ガイド付きを含めて数多くのツアーが専門の業者から提案されています。筆者も一日観光ツアーに参加しました。
コロッセオ
ローマのランドマークでこれはぜひ見てみたい一番の観光スポットです。ウェスバシアヌス帝時代の紀元70年央に竣工して80年に使用開始したと言われています。188m×156m×48mHの楕円形で45,000人を収容できる闘技場でした。
コンスタンティヌスの凱旋門
コンスタンティヌスの凱旋門は、西の副帝であったコンスタンティヌスが、ミルウィウス橋の戦いで正帝マクセンティウスに勝利し西ローマの唯一の皇帝となりました。コンスタンティヌスの在位10年目にあたる312年の勝利を記念して造られたものである。25.7mW×約7.4mL×21mH。外装は大理石造りでローマでは最大の凱旋門です。またパリのカルーゼル凱旋門のモデルになったと言われています。
アクセス
テルミノ駅からもそう遠くないローマ市街地のほぼ中心地に位置していて地下鉄駅はモンティ地区のコロッセオ通りにあるコロッセオ駅が最寄りの駅です。右手には右側にコンスタンティヌスの凱旋門があります。アクセスは良いです。長蛇の列に並ばずに入場できるチケットを事前予約しておく方が良いですね。
フォロ・ロマーノ
コロッセオの近くにある古代ローマ時代の遺跡です。古代ローマ時代の首都があった場所です。写真はサトゥルヌス神殿で共和制から帝政時代にかけて国家宝物庫として機能した神殿です。一度紀元前30年ころに再建されましたが現在の神殿は497年に再建されたものです。
フォロ・ロマーノには古代ローマ時代を中心とした数多くの遺跡が残っています。例えばコンコルディア神殿、ウェスパシアヌス神殿、セプティミウス・セウェルスの凱旋門、バシリカ・ユリアなど枚挙の暇がない位です。もちろんこの地域は世界遺産に登録されています。
バチカン
バチカンはカトリック総本山として知られています。バチカン市国は国の総面積は0.44㎡と世界で一番狭い国です。この中にをサン・ピエトロ大聖堂はじめ、サン・ピエトロ広場バチカン宮殿、バチカン美術館など歴史的にも芸術的にも重要な建造物がたくさん並んでいます。
イタリア・バロック様式の代表格であるサン・ピエトロ大聖堂はキリスト教の教会建築としては世界最大級の大きさを誇ります。サン・ピエトロ大聖堂と、美しく伸びる楕円弧の回廊を持つサン・ピエトロ広場は、17世紀の美術・建築の巨匠ジャン・ロレンツォ・ベルニーニの傑作とも言われていて必見の価値ありです。
バチカン市国全体が世界遺産に指定されています。世界各地から多くの観光客が訪れますが、外国人観光客が入れる場所は、サン・ピエトロ広場、大聖堂、バチカン博物館の周辺のみと限られています。
トレヴィの泉
バロック様式の宮殿と一体となった形で宮殿の前に造られた人工の泉です。後ろ向きにコインを泉へ投げ入れると願いが叶うという言い伝えがあり、投げるコインの枚数によって願いが異なるとされています。
- コイン1枚だと再びローマに来ることができる
- 2枚では大切な人と永遠に一緒にいることができる
- 3枚になると恋人や夫・妻と別れることができる
3枚の願いはキリスト教が離婚を禁止していたという歴史の名残りであると言われています。
多くの観光客がコインを投げ入れていましたが、筆者も再びローマに来ることが出来るように願いを込めて1個のコインを背中越しに泉に投げ入れました。
カラカラ浴場
カラカラ帝の治世(212年~216年)に造営されたので名前の由来となったようです。冷室と温室を備え225mL×185mW×38.5mHほどで、あちらこちらに2,000~3,000の浴槽を設置できたと言われています。娯楽設備だったようです。
カラカラ浴場のほかにもネロの浴場、アグリッパ浴場、トラヤヌス浴場など時の皇帝の名前を冠した浴場が少なくとも7か所はあるようです。
サン・ジョバンニ・イン・ラテラノ大聖堂
古代ローマ様式のカトリック教会の大聖堂です。隣には大司教が住んでいたラテラノ宮殿があります。ローマ帝国時代の宮殿で、後にローマ教皇が住んでいた宮殿といわれています。現在は博物館になっています。
ローマの四大バシリカとはこのラテラノ大聖堂とサン・ピエトロ大聖堂、サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂、城壁外の聖パウロ大聖堂であるサン・パオロ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂が含まれます。
スペイン広場
近くにあるスペイン大使館にちなんで命名されました。広場の中央には「バルカッチャの噴水(舟の噴水)」があり東には有名な大階段がある。オードリー・ヘプバーン主演の映画『ローマの休日』王女がジェラートを食べたシーンでもおなじみの場所で有名になりました。
この地区も1980年に「ローマの歴史地区」として世界遺産に登録されています。また階段の下にある「バルカッチャ」と呼ばれる舟の形の噴水は、1629年にイタリアン・バロック時代を代表するジャン・ロレンツォ・ベルニーニによって造られたものです。
エウローパ
ローマの旧市街の南側に新しく街作りを進めています。1942年の万博開催のために開発を進めた途中中断後再開しています。旧市街地は遺跡や重要建築物が多すぎて新しい街作りは出来ません。これはパリをはじめヨーロッパの主要都市に共通した課題のように思います。
現在はエウローパ内には官公庁やEni本社ビルのほか、ローマ文明博物館などの博物館、公園、各種スポーツ施設、大規模な集合住宅や商業施設などがある。 旧市街とのコントラストも面白いかも知れません。時間に余裕のある方は出かけてみるのも良いかも知れません。地下鉄A線、B線の3つのエウル駅が便利。
まとめ
- 見たい遺跡や建築物や芸術品などが余りにも多くて1日足らずのツアーではとても見ることが出来ませんでした。前にも書いたことがありますが、例えば水道橋など水を長距離に亘って流すなど土木建築の分野ではその技術水準の高さに驚きました。コロッセオはやはりインパクトがありました。
- 「ローマは一日にして成らず」とよく言われますが、古代ローマ帝国から今日に至るまでの長い歴史の中で栄枯盛衰から学ぶものは数多くあると思いました。
- ローマに旅行する前に「ローマの歴史」について少しばかり勉強して行けば得られる収穫はより一層大きいものになるのではないかと思いました。
最後までご覧いただきまして有難うございます。