今年の秋冬野菜の成績は(2019/12/07)
目次
今年の秋冬野菜の成績は
早いもので今年も師走になってしまいました。1年はすぐに経ってしまいます。ところで今年の秋冬野菜の栽培状況についてはその都度報告してきました。まだ収穫は終わってはいませんが、だいたいことが判って来たのでここで秋冬野菜について振り返ってみたいと思います。
今秋は気温が高かった
今年の秋は野菜の生育時期に気温が高くて成長は早かったのですが、例えばキャベツや白菜などは葉が大きくなり過ぎてなかなか結球しなかったたり、8月末頃に播いたニンジンやレタス、ホーレン草などは気温が高くて上手く発芽しなかったり、発芽後すぐに枯れてしまったりしました。少し涼しくなって播種し直したものは上手く発芽して生育しました。
キャベツと白菜
前にも報告したように、キャベツは8月31日と白菜と追加のキャベツは9月4日に苗を定植しました。定植時期としては例年この頃に定植しています。
コンパニオン・プランツ
キャベツと白菜については、昨年から「コンパニオン・プランツの防虫効果の確認」をテーマにして栽培してきました。アブラナ科の代表としてキャベツと白菜を、キク科の代表としてグリーンレタスを選びました。「コンパニオン・プランツ」については 前の報告「相性の良い野菜は;2018-12-26」をご参照ください。
この組み合わせは科学的には正確には証明されていないようですが、多くの農家や家庭菜園で効果があるのではないかと言われていますし、実際に実行している人も多いと思います。レタスからはアオムシなどが嫌うある種の匂いを発して寄せ付けないのではないかと言われています。
苗の配置は
配置はマルチ畝の外側の列にキャベツと白菜を植え、中の列にレタスを植えました。株間は概ね45~50cm程度はとるようにしました。防虫ネットは被せました。こちら「今秋のキャベツと白菜は;2019-9-19」をご参照くだい。
レタスは初めは大きくなっていましたが、キャベツや白菜の葉が大きくなると日陰になり大きくはなりませんでした。それでも防虫効果はあったと考えています。
少しの食害はあった
キャベツも白菜も外葉は少し虫に喰われて穴が空きましたが、内部は食害はなく生育しました。冒頭で述べた通り気温が高かったので外葉が大きくなり特に白菜はなかなか球を巻かない状況でした。11月中旬以降気温の低下とともにやっと巻き始めました。
キャベツの収穫
写真は11月16日に初収穫したキャベツです。ご覧のように外葉を剥がすと内部は綺麗で食害は見られません。重量は1.0kgありました。収穫時期を少し遅らせればもっと大きくなったと思います。
烏の食害
当菜園を縄張りとする烏に隣のキャベツは球の頭部から少しずつかじられていました。芯に近い柔らかい葉は甘みがあって美味しいです。烏は雑食ですから餌が無くなるとかじるのですね。夏にはトマトやトウモロコシ、スイカなどが良く食べられます。
白菜の収穫
白菜は秋の気温が高く結球が遅れたために収穫時期が昨年より2週間位遅くなりました。白菜も外葉を剥がすと内部は食害は見当たらず良好な出来ばえとなりました。重量は3.2kgあり目標の3kgをクリアしました。
「コンパニオン・プランツの防虫効果」の結論
キャベツ、白菜とグリーンレタスとの組み合わせた栽培は筆者の栽培例ではかなり効果があると言っても良いと思います。昨年の秋の栽培例と比べれば良く判ります。菜園をやっておられる方の参考になれば嬉しいです。
ブロッコリー
前にも報告しましたが、9月4日にキャベツ、白菜と同じ日に隣のマルチ畝に苗2本を定植しました。ブロッコリーもアブラナ科で、こちらはレタスもなくまた防虫ネットも掛けなかったのでアオムシにものの見事に葉を喰われてしまいました。
穴だらけの葉となり一時は枯れるのではないかと心配しました。やむを得ず人手で見つけ次第駆除した結果何とか立ち直り、生育が遅れましたがやっと元気になりました。50匹以上は駆除したと思います。
11/24に初収穫したブッロッコリーです。直径が約25~28cm、重量が0.6kgでした。スーパーでは少し早めに収穫したやや小ぶりのものを売っているようです。
大根
8月29日に総太り型青首大根の種を播種し発芽後一時は食害に遭いましたが、その後はほぼ順調に大きくなってきました。一度には消費出来ないので大根の播種は3回に分けて時期をずらして行いました。
11月20日に1本を試し掘りしたところ想像以上に生育していました。長さ46cm、重量は1.8㎏でした。
ニンジン
7月5日に黒田五寸ニンジンの種を播きました。発芽率=55%以上と種子袋には記載されていますが、真夏の露地栽培では発芽率が悪く間引きは必要がない位疎らにしか発芽しませんでした。
8月17日には残っていた種をフェンス側に筋蒔きしたのですが、発芽したのはごく数本といった状況でした。8月12日に播いたサニーレタスは全く発芽しなかったです。やはり真夏の播種は発芽が難しいのでしょうか。8月26日に追加で播いたニンジンも発芽率は悪いのですが何とか生育しています。
写真は7月5日に播種したニンジンです。長さが27cm重量が300grありました。その後300~400grのニンジンが収穫出来ています。苦労しましたが良いものが出来たと思っています。
安納芋
これについては前の報告をご参照下さい。結論的には葉がハスモンヨトウやナカジロシタバなどの蛾の幼虫に食害されて穴だらけになり、どうも収穫量が昨年の約30%減、安納芋の最大の特徴である甘味が昨年より足りない感じでした(甘味計を持っていないので正確にはいえませんが)。
菜園仲間の6名が栽培しましたが、食害で葉が穴だらけになりサツマイモのサイズが小さく収穫量も少なく美味しくなかったと言っていました。毎年栽培していますが初めての経験でした。
蕪(カブ)
前にも報告しましたが、9月25日中型球の種を播種、9月29日発芽。蕪もアブラナ科で生育は順調でしたが途中かなり食害に遭い葉が穴だらけになりました。食害苗を主として間引きして元気な苗を残して株間10cmになるように整えていきます。食害もピークを過ぎたので何とか旨く成長しました。
11月24日に初収穫、やや小ぶりですが葉を落とした球根部分は300grと200grでした。謳い文句通り「す入り」はなく見は柔らかくて美味しかったです。
その他の野菜
真夏に播いたホーレン草は発芽はしたものの暑さの為に枯れてしまいました。またサニーレタスは種は播いたのですが全く発芽しませんでした。9月に入って残りの種を別の場所に播いたサニーレタスは順調に生育しています。真夏の露地栽培は難しいです。寒冷紗を掛けるなどの対策が必要ですね。
まとめ
- 昨年来の課題であった「コンパニオン・プランツの防虫効果」については、筆者の栽培例では「キャベツ、白菜」 vs 「グリーンレタス」の組み合わせで効果ありとの結論を得ました。
- 無農薬栽培は非常に手間暇が掛かります。家庭菜園程度の規模でないと実施は難しいと改めて思いました。
- サツマイモの葉が蛾の幼虫による食害に遭い収率と品質が落ちることは初めて経験しました。
- 真夏の露地による播種栽培することは難しいことが良く判りました。
最後までご覧いただきまして有難うございます。