現役を引退したじじいだよ、あだ名はロン、まだまだ元気なので気張って書いているよ

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2020/08/03
 
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ナトロン湖

 

サンプルを分析したら

 

1回目の偵察で持ち採取した少量のサンプルを分析したところある程度予想された通りpH=10.5程度のアルカリ度の高い液体であることが判りました。サンプルは斜面を流れる流れや浅いラグーンから採取しました。湖の沖合までは行くことは出来ません。
よく見るとこの湖の水に接しているのは多くのフラミンゴと温水の流れにいる小魚くらいで、大型の動物が水を飲みに来るような風景には出会うことはありませんでした。それもそのはずでこの水は非常にアルカリ度が高いので飲料水としては不適合だということを動物たちは知っているのですね。

 

2回目の調査

 

タンザニア側とも協議の結果もう少し広い場所のサンプルを採取すべく再度出かけることにしました。今回は地質に詳しいスタッフも加えて調査要員を増加して調査とサンプル採取に臨みました。
タンザニア側からはヘリコプターを出動して貰いリフトバレーの斜面やマガジ湖の近くや湖の中央部分のサンプルも採取することにしました。必要と考えられる場所のサンプルは短時間に効率よく採取し終えたと思います。ただ湖面のどの部分のサンプルか明確にするのに工夫を要しました。

 

今回調査に参加したスタッフの中には面白い人がいて、山の斜面から流れ下る小さな流れを堰き止めて水溜まりを造り「風呂」に入っていました。温度も40℃に近いので丁度良い湯加減だと言っていました。

ナトロン湖に迫るリフトバレー

 

ナトロン湖に流入する川の一つ

 

ナトロン湖周辺の地形

 

小型飛行機を飛ばしてナトロン湖及びマガジ湖上空を飛び上空から地形などを観察しました。俯瞰的に見るとアフリカ大陸北端から南に延びるグレートリフトバレーがここナトロン湖辺りを通り更に南に延びてビクトリア湖辺りに達していると言われています。上空からは確かに渓谷に繋がっていく状況が良く判ります。

ナトロン湖

 

この辺りは陸地が比較的平坦になっています。マガジ湖の場合と同様に沖合の湖面を堤防で四角く囲み池を幾つか作ります。大まかに言えば流れは蒸発地、濃縮地、沈殿池、回収地などとなります。精製乾燥して製品とします。

 

マガジ湖

 

マガジ湖を上空から見ると

 

地図上ではナトロン湖の北端はケニヤに所属していますが、機上から見る限り漠としていて境界は明確ではありません。更に少し北側にはマガジ湖がありナトロン湖とは繋がっているように思います。

四角に仕切られた湖面

 

湖面を四角に仕切る

 

ソーダ採取のために湖面が四角に仕切られています。蒸発地、濃縮地、沈殿池、回収地などを囲み湖のかん水を順次汲み上げて強烈な天日で濃縮していきます。もともとかん水は温泉のためにアルカリの濃度は高いので余り時間を要せずにソーダ分が沈殿してくるのではないかと思います。
沈殿したソーダ分はレーキで搔き集めます。「マガジソーダ社」の場合は手にレーキを持った多くの人手を使い沈殿したソーダ分を一か所に集めています。この天日による濃縮、沈殿、回収の操作は海水から工業塩を回収する操作と非常に似ています。先進国例えばオーストラリアの天日による工業塩製造の場合は大量生産でほとんど機械化されています。品質の良い工業塩は大量に日本に輸出されています。

沖合の池(手前)に通ずる通路

 

精製が必要

 

集められたソーダ分は多くの種類と量の不純物を含んでいるので精製する必要があります。精製する為にはかなりのコストが掛かるためにどの程度に精製するかが重要な問題となります。

マガジソーダ社関連集落

 

日本の製品は品質が良い

 

日本企業がソーダ灰を国産化するまでは大量のマガジソーダ灰が輸入されていましたが、初期のマガジソーダ社の製品は品質に難点があり日本では日本企業が国産化ときに品質競争の末に日本市場から撤退した歴史があります。

 

雨季は3月から5月

 

筆者たちがこの地を訪問した時期は6月でした。ケニヤやタンザニアのサバンナの雨季は3月から5月位です。雨季と言っても日本の梅雨とは違いスコールが来て終わりといった感じだそうです。スコールの後は車の車輪が泥濘に取られないように注意する必要があります。

 

フラミンゴ以外見なかった

 

ナトロン湖周辺ではフラミンゴ以外には動物は見なかったです。ウェブサイトで見られる一部の報告書ではナトロン湖は灼熱の太陽のもとで赤く濁ったドロドロの湖と化しここに近づいた鳥や動物などはそのままの姿で石化してしまうとありますがどうもそんな感じはしませんでした。

 

乾燥が進んでいるそうですが

 

地質学者によればこの湖は百年後なのか千年後なのか一万年後なのか時間軸と乾燥の速度が判りませんが、いずれは干上がってしまう運命にあるとのことです。そしてやがては草原になるとのことです。フラミンゴたちの将来が気になります。
干上がってしまうとソーダの採取にとっては都合が良くなるかも知れません。地上又は浅い地下のソーダの層を掘る形になるのでしょうか。

 

まとめ

 

タンザニア側で事前に十分なF/S(フィージビリティースタディー)をしておく必要があると思います。

(1)ナトロン湖でもマガジ湖と同じようなソーダを作ることは可能ではある。
(2)日本製品と同じ程度の品質にするためにはかなりコストが高くなることが予想される。
(3)品質に関する事前調査を十分実施した上で工程設計をする必要があります。
(4)ユーティリティの調達およびそのコストを良く事前に確認すること
(5)市場調査と輸送方法およびコスト、ダーレスサラーム港を活用するのかどうか。
(6)環境アセスメント

まだほかにもあると思いますが、ますは取り敢えずはこんなところでしょうか。この項はあと一回続きます。

最後までご覧いただきまして有難うございます。

 

 







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