勝者のモニュメント、凱旋門(6)(2022/07/20)

凱旋門は
前回はテトラピロンといわれる四方門形式の凱旋門についてみてみました。凱旋門はこの形式だけではないようです。
3門型式
3門型式
パリのコンスタンティヌス凱旋門は世界遺産にもなって有名です。この門は中央に大きな門があり両脇に小さな門がある3門型式です。この型式はローマのフォロロマーノの北西端にあるセプティミウス・セウェルスの凱旋門がモデルになったと言われています。
この型式の凱旋門は近世ヨーロッパの各地で建造されたようです。例えばイタリア、ミラノの凱旋門はセンピーオーネ公園の中にあります。ヨーロッパの戦いの戦勝を祝うために1807年にナポレオンによって建てられましたが、門が完成する前に、ナポレオンはウォータールーで敗北しました。戦後
有名なところを挙げてみると次のようなところがあります。
ナポレオンがイエナの戦いでの勝利を記念して建設開始、建設途中にナポレオンが失脚してのちミラノを支配するフェルディナント1世が平和の門として完成して現在に至る。
センピオーネ公園にあり、高さ25m、幅24m。古代ローマのコンスタンティヌス凱旋門に類似。
人口約70万人のスペイン第4の都市。港湾都市。スペイン3大祭りの一つであるセビリアの春祭りが4月後半に6日間行われる。ナポレオン戦争などで疲弊した厭世観を払拭するために1847年に始まったと云われている。この門は花祭りの出発点となった。
トレドはマドリードから西へ約70kmにあり人口約10万人規模の古都。中世にはイスラム教・ユダヤ教・キリスト教の文化が交錯した地で近世まで戦が多かった。
ナポレオンの兄弟ホセボナバットが約8世紀前に建造、アラブ様式で太陽の門ともいわれている。
ブランデンブルグ門に比べると小振りにようです。
具体的な仕様が良く判りません。
3門型式で古代ローマのコンスタンティヌス凱旋門に似ているようです。
イギリス領インド帝国の時代にインドのムンバイ(旧ボンベイ)に建てられた記念建造物。インド・サラセン様式で定礎は1911年、完工は1924年。26mH,アーチ状。ムンバイの一番の観光地となっています。インドへの儀式的入口の役割を果たしている。
1門型式
1門型式
1門型式としては前にも書きましたパリのエトワール凱旋門が有名です。この型式も古代ローマ時代まで遡ることが出来ます。BC27年に元老院が初代ローマ皇帝アウグストゥスに贈った凱旋門があります。現存する最古の凱旋門だそうです。

ブカレストの凱旋門
1878年で露土戦争でルーマニアが勝利、軍隊行進用の木製凱旋門を急遽建造。石膏製の精巧な彫刻が施されたコンクリートの凱旋門は1922年に同じ場所建造。1935年に、現在のより落ち着いた新古典主義のデザインへと改修されパリのエトワール凱旋門に近づけたものとなった。
最後に日本にも1門式の凱旋門が鹿児島県姶良市にあります。日露戦争に出征した兵士の帰還を記念して1903年に建造された。
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まとめ
- 今回は1門型式と3門型式で凱旋門をみていきましたが、そもそもこのような分類方法があるのかどうかも判りません。ただ凱旋門を通して国の栄枯盛衰を観るのも大変参考になりました。
- ただ言えることは人それぞれですが1門型式はパリのエトワール凱旋門がダントツ立派に見えます。また3門型式では古代ローマ時代のアウグストゥス凱旋門いいと思います。
最後までご覧いただき有難うございます。