人の心はー会社合併時の話ー(4)-(2023/10/30)
(3)のつづき
目次
名誉棄損
名誉棄損と言えば、今どきは直ぐに刑事訴訟となる例が多いのですが、当時はそのような話しはつゆにも思い至らなかった。
合併したとはいえ、同じ会社内でもめ事を作るのは良くないし、それ意以前に訴える法的手段があるなど思いつかなかった。また法的手段に訴える費用も持っていなかった。
田舎の工場勤務では、周りに相談する人もなく、またこの為に工場を留守にして東京に度々出かけることも出来なかった。
当時のC社の業績は
電力コスト
電力コストがディーゼル発電に切り替えたことにより、売電価格より若干下がった。下がった分だけ採算は良くなったが依然として赤字が続いた。しかもC社全体の赤字を解消するには及びもつかなかった。
Eは
Eは結局C社には4年間在籍したことになる。C社の合理化工事はどう見ても方向が反対の方向に向いているように思えてならなかった。
上流の一つの製造プロセスから複数の上流製品が生成される場合、これらの上流製品がバランス良く下流製品へと流れて行かないと、効率の良い生産にはならない。C社の場合もこれで悩むことが多かった。
今回コスト競争力の無いC社の上流部門を大きくしても、工場の稼働率は結局一番需要の少ない製品の消費量に応じて稼働せざる得なくなる。Eの後任者が需要を増やすべく、隣の県にある製造設備を作りこの製品とC社の製品と反応させて下流製品とした。
しかし量が少ないので効果は小さかったようだ。結局その後も営業赤字を続けていたようだ。B社では昔から大量生産していた。
Eは結局4年間の在籍中に黒字転換することは出来なかった。A社に戻ったのですが、加工・組み立て部門を診ることになった。いずれも当時は単位が小さく、ほとんどの部門が赤字であった。小さい部門の寄せ集めで殆どが赤字となっていた。
この赤字は大きくA社黒字の多くを食い潰す程であった。名称は何とするかと聞かれたので「機能材料事業部でどうでしょうか」と提案した。A社で初めて「機能材料」という名称を使用したのはEであった。
その後軌道に乗り出すと、分離して機能材料名を使った事業部が出来た。数量増加と共に黒字部門に発展していった。今ではオールド・ケミカル部門を上回る収益を稼ぐようになった。と共にそれぞれ100%の子会社化分離してしている。
HがA 社の社長に
EがC社在任中2年目に突然A社から呼び出しを受けた。多分良くて転勤か最悪の場合上記記載の悪評を理由に何らかの処分を受けるのかと思った。少しばから躊躇していたら事態は進み突然HがA社の社長のなることになった。
後で聞いた話だが、E の話はこれに「絡んだ話」だったと言います。絡んだというよりは現G 社長は将来計画の基ずく話だったようだ。
H によるEに対するパワハラ
考えようによっては、予期せぬ社長のポストが転がり込んできたのだから、内心喜んでいたはずです。
世間によく見せる為に誰かを悪者にしなければならなかった。何故なら自分は社長のかけらですら無いかったからです。
Hによるバッシング、パワハラはものすごく筆舌にきせないものがあった。例えばHは部下にに対しは口は利くな、Eと付き合ってはならないとかであった。
Eの友人の一人は「こ奴はかなりの悪だな、こんな奴早くくたばればいいのにな」と言っていました。
次期社長のポストがHに図らずも決った途端にこれまでEとHの仲は比較的良い方であった。しかし社長の椅子が転がり込むと決まった途端上記の如く急変した。
とにかくEを徹底的に悪者にして自分が初めから社長候補であるかのように、社の内外の人を誘導した。社長の座が転がり込んで来たのではないことを示す必要があった。Hが右を向いたらほとんど人が右を向くのである。
A社とA社の社長への恩義
AおよびA社の社長から受けた恩義は忘れたことはありません。C社のA 社に対する反発は根強いものがのあった。またその中で遠隔地から何かとサポートをしていただいた、主要な先輩は既に天国へ召されていった。合掌。
それにしてもX部長は事実無根の噂を本当らしく振りまいて回った。多くの人はこれをし信じたようだ。Xはその後遠くの支店長に移動となった。それでも本社に出掛ければ変な目で見れれるのは耐えがたかった。
「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」と言う昔からの諺がありますが、今回の場合「坊主」はAで「袈裟」は
Eとすると判り易いかも知れません。(つづく)。
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まとめ
- 敢えて少しばかり判り難く書いていますが、人の心がいかに早く権力者に流れて行くかが良く判ります。
最後までご覧いただき有難うございます。